HSP(Highly Sensitive Person) とアダルトチルドレンの違い

心理学は日進月歩の分野で、新しい概念が次々誕生しています。

その中において、概念の意味が似ている言葉もたびたび登場します。

最近だと

HSP(Highly Sensitive Person)

という言葉がよく登場するように思います。

アダルトチルドレン(Adult Children)はもともとの意味は、親がアルコール依存症の家庭で育って成人した人のことで、
アメリカでアルコール依存症治療との関わりの中で生まれた言葉です。

この言葉がアメリカから輸入された当時、日本ではアメリカほどアルコール依存が問題になっていなかったこともあり、
精神科医の斎藤学によって、「機能不全家族で育った人」という意味に拡大されました。

のちに、「親による虐待や家族の不仲、感情抑圧などの見られる機能不全家族で育ち、生きづらさを抱えた人」
「機能不全家庭で育ったことにより、成人してもなおトラウマ(外傷体験)を持つ」という考え方、現象、または人を
さすようになります。

・家族システムの危機がある
・親との関係での何らかのトラウマがある
・過度に「いい子」でいることを余儀なくされた等の経験がある
・他者の期待に過剰に敏感になる
・自己のアイデンティティの不安定さやある種の「生きにくさ」を感じる
・PTSD (心的外傷ストレス性障害)に悩む

といった特徴が現在では挙げられます。

一方、HSP(Highly Sensitive Person)はアメリカの心理学者エレイン・N.アーロン博士が提唱した概念で、
「人一倍敏感な人」という意味ですが、その敏感さは人間関係において慎重であるためシャイだと思われやすい半面、
感性が豊かなので内的処理が優れているなど、ポジティブな意味でも使われることが多い言葉のようです。

アーロン博士のウェブサイトによると、下記の特徴が挙げられます。

・まぶしい光や、強い臭い、肌触りの悪い布、近くを通るサイレンの音といったものに容易に圧倒されてしまう。
・短時間に多くのことを抱えるとあわててしまう。
・暴力的な映画・テレビ番組を見ないようにしている。
・忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋、もしくは一人になって刺激をやわらげることができる場所に閉じこもりたくなる。
・生活する上で、動揺したり圧倒されるような状況を避けることを最優先にしている。
・デリケートで繊細な、香りや味・音・芸術作品がわかり、それを楽しんでいる。
・豊かで複雑な内面世界をもっている。
・子供のころ親や先生は、わたしのことを繊細あるいは内気だと思っていた。

http://hspjk.life.coocan.jp/

つまりHSPは心理面だけでなく、五感なども非常に繊細であることが特徴のようです。トラウマの有無に関しても言及されていませんね。

「機能不全家庭で育ったことによる生きづらさを抱えている自覚がある」という人は、アダルトチルドレンの概念に近いのではないかと思います。

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