サッカー選手のうつ病について

少し古いニュースですが、現在ヴィッセル神戸でプレーしているアンドレス・イニエスタ選手が、うつ病にかかっていたことを告白していました。

(参照記事:『うつ病とサッカー イニエスタの場合』。名声も富もアスリートの強靭さも「鬱」を防げなかったhttps://news.yahoo.co.jp/byline/kimurahirotsugu/20181212-00106957/

イニエスタ選手が初めてうつについて語ったのは、2016年に発売された自伝でしたが、近年はテレビで数回、自分の経験を明らかにしたことでスペインでも話題になったようです。

これをきっかけに、「サッカー選手の3人に1人はうつ病にかかっている?」というような記事も目にするようになりました。

子供の頃の夢を体現し、富も名声も強靭な精神、肉体を持っていてもうつ病になる可能性があるというニュースは驚きをもって世間に受け止められた印象でした。

彼のうつ病体験は読んでいてもつらくなるもので、

 

・日々が楽しめなくなり、少しずつ自分が自分でなくなっていった

・周りの人が無関係な人に見え始めた

・感情を失い情熱を失って、内側から少しずつ空っぽになっていった

・家でも何かが起こるのではないかと、どきどきした

・錠剤を飲んで就寝できる時が唯一の楽しみだった

 

と語っています。

イニエスタ選手は専門家(心理カウンセラーや精神科医)の治療を受けることを強く勧めています。一人で苦しまないこと、また家族や友人を当てにしないことが大事だといいます。

イニエスタ選手には命の恩人と呼べるようなカウンセラーがいて、「カウンセリングが楽しみで、約束の15分前に着いていた」と振り返り、カウンセラーとの何でも話せる開放感と安心感は、いかに家族や親友であろうと得ることができなかったとのことです。

周囲に夢や勇気を与える立場だからこそ、なかなか弱音を吐いたり、心の闇を打ち明けたりすることができなかったのではないかと思います。そんな中、うつを告白するまでにはたくさんの葛藤があったのではないでしょうか。うつをカミングアウトすることによって、選手生命が終わるのではないかとの懸念もしていたそうです。

 

・常に強くあること、結果を出すことを求められこと。

・万全に体調とメンタルを整え、練習を積み重ねても、予期せぬできごと(けがなど)で実力が発揮できなかったりすること。

・うまくできなかった場合は容赦なくバッシングされること。

 

これらはサッカー選手ではない、一般的な生活を送る人でも経験することがあるのではないでしょうか。

ストレスがかかれば不安や焦り、無価値感、苛立ちなどのマイナスの感情がたまっていくのはごく自然なことです。

そのマイナスの感情を吐き出さずに我慢し続けたり、見ないふりをし続けると必ずどこかで不調をきたします。それは体調の悪化であったり、すぐれない気分が続いたり、周囲との関係が悪くなっていったり、さまざまな形であらわれます。

イニエスタ選手は、サッカー選手としての活躍以外でもたくさんの人を勇気づけたのではないでしょうか。

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