うつの予防のためにできること「自分のトリガーを知る」

田中圭一さんの漫画エッセイ「うつヌケ」には、田中さん自身がうつを克服したあと、自分にとってうつの引き金となるのは「激しい気温差」ではないかと気づくシーンがあります。

うつ病の人でなくても天気や気温は個人の気分に大きく影響しますが、その影響を人より受けやすいかもしれない、と気づくのはとても大切なことですよね。

人によって、何がきっかけで気分が落ちるかは様々だと思います。

でも、それを自分のトリセツとして把握しておくだけでも対策のしようがあります。

・残業が週〇時間を超えると睡眠時間が確保できず、メンタルにも影響している気がする。

・お酒を飲みすぎると、翌朝起きたときにどっと気分が落ち込むことが多い。

・引っ越しや転職など、環境が大きく変化した後はしばらく調子が悪かった。

自分を注意深く観察していると、例えばこんな傾向に気づくのではないでしょうか。

知っておけば、あらかじめ業務量を調整したり、摂取する物に気をつけたり、大きなイベントのあとはしばらく予定を詰め込まないようにするなど融通が利きます。

が、うつの人たちの中には、こうした自分の傾向に気づいていても、結果的に自分を酷使してしまうことがしばしばあります。

その理由としては、

・周りの期待に応えるために断れなかった

・「この程度のことで気持ちが振り回される自分はだめだ」と思った

というものが多いようです。

「周りの期待に応えるために断れなかった」という人の場合

たしかに、周囲の期待を裏切ったり、周りが盛り上がっているのに対して「ちょっと待って」とノーを言うのは勇気が要ることかもしれません。

ただ、我慢して無理を重ねて自分が倒れてしまったりしては、結果的にはもっと迷惑をかけることになるかもしれません。

「これ以上がんばったらまずいかも…」「このチャンスを逃したら次はないかも…」というのは、あくまで目先の利益しか見ていない場合の判断であることがほとんどです。

半年間、100点を出すよりも、3年間のあいだ70点、80点を出し続けられるよう、時には勇気をもって休養することが必要かもしれません。

そして、自分を大事にメンテナンスするためにノーが言える人は、長い目でみれば自己犠牲的な人よりもずっと尊敬されることも多いのです。

「この程度のことで気持ちが振り回される自分はだめだ」と思った人の場合

とにかく自分に厳しい人だと、不調を感じる自分にダメ出しをし、どんどん自分を追い込む傾向があるようです。

でも、「なんだか調子が悪いかも」「これ以上無理したらまずいかも」という直感は大抵当たっています。「意外と乗り切れたな」と思っても、ラッキーは続きません。いずれどこかで無理が出てきます。

気が付くと体のどこかが常に痛いのが当たり前になっていたり、

家族に八つ当たりするのが習慣になってしまっていたり、

ある日突然ベッドから起き上がれなくなったり…

ということは誰にでも起きる可能性があります。

毎日の睡眠が7時間を切るとどうも調子が悪い、という人であれば7時間睡眠は死守するべきです。

4時間睡眠でがんばっている人がいたとしても、7時間寝ているあなたがダメということではありません。それがあなたの体質であり、特質だからです。

猫は一日12時間以上寝ますが、馬は一日3時間睡眠でも平気です。だからといって猫が劣っているわけではなく、ただそういう性質をもった動物だというだけです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です